事業再構築補助金は個人事業主でも利用できるの?

事業再構築補助金は個人事業主でも利用できるの?

事業再構築補助金は、長引くコロナ禍や物価高騰などの煽りを受け、事業継続が厳しい中小企業・小規模事業者の現況を現況を鑑みて用意された補助金です。

中小企業等の付加価値額向上や賃上げ、日本経済の構造転換促進を目的としています。今回は、個人事業主の方が事業再構築補助金を利用できるのか、事業者条件や補助金額などについて解説します。

国からの支援である事業再構築補助金の利用を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

個人事業主も事業再構築補助金に申請可能【対象の事業者】

個人事業主も事業再構築補助金に申請可能【対象の事業者】

事業再構築補助金は、個人事業主も申請可能です。その他中小企業等や小規模事業者等、あらゆる事業者を対象としています。

ただし、満たすべき条件が細かく設定されているので、ご自身が事業再構築補助金の対象に該当するかどうかの詳細は確認が必要です。

個人法人関係なく事業者条件はクリアしなければならない

まず、事業再構築補助金を申請するにあたって、個人法人のいずれであっても、事業者条件をクリアする必要があります。

これから紹介する4つの条件に当てはまっているかどうか確認しましょう。

1.事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受けること

事業再構築補助金に応募する際、必須要件の1つとして「事業計画について認定経営革新等支援機関の確認を受けること」が定められています。これは、事業再構築補助金のどの枠に申請する際でも必須となる条件です。

事業再構築補助金に限らず、どの補助金の申請をする場合であっても、申請したからといって補助金が下りるわけではありません。
採択される可能性を高めるためには、指定された基準により近い状態の書類を提出することが求められます。

その際、国からの認定を受けた認定支援機関に書類作成等の確認を依頼することで、補助金の承認に有利になります。

事業再構築補助金においては、この認定支援機関の協力を仰ぎ、確認を受けた上で申請書類を提出することが必須要件として設けられています。

なお、補助金額が3,000万円を超える案件については、金融機関(銀行、信金、ファンド等)の確認を受けることも義務づけられているので注意が必要です。

2.付加価値額を向上させること

事業再構築補助金に応募する際の必須要件として、「付加価値額を向上させること」も定められています。先に紹介した必須要件と合わせて、2つの要件をクリアしていることが求められます。

付加価値額とは、利益と同様の意味で用いられ、企業が事業活動を行う中で出した価値を数字として表す言葉です。

補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0~5.0%(申請枠により異なる)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0~5.0%(申請枠により異なる)以上増加させることが必要とされています。

付加価値額の向上には、人件費のカットや利益の増加が有効とされています。

3.売上or市場規模が減少していること

事業再構築補助金は、申請する類型ごとにさらに細かな要件が定められています。
中でも、売り上げや市場規模が減少していることを条件としている類型がいくつかあります。

たとえば、国内市場の縮小等の産業構造の変化等により、事業再構築が強く求められる業種・業態の事業者を対象とした支援枠である「産業構造転換枠」においては、「過去~今後のいずれか10年間で、市場規模が10%以上縮小する業種・業態に属していること」という必須要件が定められています。

また、コロナや物価高騰等により依然として厳しい状況に立たされる事業者に対する支援を行う「物価高騰対策・回復再生応援枠」では、「2022年1月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、2019~2021年と比較しての同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していること」という必須要件があります。

類型ごとに異なる条件が設定されているので、申請前に詳しくチェックしましょう。

4.中小であること(大企業でないこと)

事業再構築補助金の対象者は、大企業ではない中小企業又は小規模事業者に限定されています。個人事業者も含まれます。

事業再構築補助金の公募要領において、中小企業の条件は「資本金が10億円未満」「従業員数が2,000人以下」であることとされています。

個人事業主の場合、資本金は定めていないため、従業員の条件がクリアしていれば対象者となります。
個人事業を営んでいる方の多くが従業員数2,000人以下であると考えられるため、基本的にはこの条件はクリアできるでしょう。

事業計画(事業再構築)の条件について

 

出典:経済産業省 中小企業庁「事業再構築指針の手引き

中小企業庁が示す事業再構築指針には、事業再構築補助金における「事業再構築」の定義が示されています。

指針によると、「事業再構築」とは、「新市場進出(新分野展開、業態転換)」、「事業転換」、「業種転換」、「事業再編」又は「国内回帰」の5つを指します。
事業再構築補助金に申請するためには、これら5つのうちいずれかに該当する事業計画を認定支援機構と策定することが必要とされます。

【リンク】

それぞれの詳しい内容については「【第10回】事業再構築補助金を徹底解説」で解説しています。

事業再構築補助金で個人事業者が受け取れる金額

事業再構築補助金で個人事業者が受け取れる金額

事業再構築補助金における補助金額は、以下の表からご確認ください。

類型 従業員数
〜5人 6~20人 21〜50人 51〜100人 101人〜
成長枠 2,000万円 2,000万円 4,000万円 5,000万円 7,000万円
グリーン成長枠(エントリー):中小企業 4,000万円 4,000万円 6,000万円 8,000万円 8,000万円
グリーン成長枠(エントリー):中堅企業 1億円
グリーン成長枠(スタンダード) 【中小企業】1億円
【中堅企業】1.5億円
卒業促進枠 成長枠・グリーン成長枠に準ずる
大規模賃金引上促進枠 3,000万円
産業構造転換枠 2,000万円 2,000万円 4,000万円 5,000万円 7,000万円
物価高騰対策・回復再生応援枠 1,000万円 1,500万円 2,000万円 3,000万円 3,000万円
最低賃金枠 500万円 1,000万円 1,500万円 1,500万円 1,500万円
サプライチェーン強靱化枠 5億円

受け取れる金額を参考にしながら、どの類型で応募するか検討しましょう。

事業再構築補助金における個人事業主の補助率

事業再構築補助金における個人事業主の補助率について見ていきましょう。

まず、ご自身の置かれた状況が「中小企業」「中堅企業」のいずれに分類されるかを把握する必要があります。
以下の表からそれぞれの条件をチェックしましょう。

中小企業の条件は、以下の表の数字以下となる会社又は個人であることです。

区分 業種 資本金 従業員数(常勤)
中小企業 製造業、建設業、運輸業 3億円 300人
卸売業 1億円 100人
サービス業 5千万円 100人
小売業 5千万円 50人
ゴム製品製造業 3億円 900人
ソフトウェア業又は情報処理サービス業 3億円 300人
旅館業 5,000万円 200人

その他の業種(上記以外)

3億円 300人

対して、中堅企業とは中小企業の範囲に入らない会社のうち、資本金10億円未満の会社を言います。

各枠ごとの補助率は以下の通りです。

応募枠 中小企業 中堅企業
成長枠 1/2(大規模な賃上げを行う場合 2/3) 1/3(大規模な賃上げを行う場合 1/2)
グリーン成長枠 1/2(大規模な賃上げを行う場合 2/3) 1/3(大規模な賃上げを行う場合 1/2)
卒業促進枠 1/2 1/3
大規模賃金引上促進枠 1/2 1/3
産業構造転換枠 2/3 1/2
最低賃金枠 3/4 2/3
物価高騰対策・回復再生応援枠 2/3(従業員数5人以下の場合400万円、従業員数6~20人の場合600万円、従業員数21~50人の場合は800万円、従業員数51人以上の場合は1,200万円までは3/4) 1/2(従業員数5人以下の場合400万円、従業員数6~20人の場合600万円、従業員数21~50人の場合は800万円、従業員数51人以上の場合は1,200万円までは2/3)
サプライチェーン強靱化枠 1/2 1/3

 

事業再構築補助金における個人事業主の採択率

事業再構築補助金において、個人事業主の採択率はどの程度となっているのでしょうか。

第8回公募の際は、事業再構築補助金全体の採択率は51.3%でした。個人事業主のみでの採択率については発表されていません。
申請した方の半数が採択されているので、パーセンテージだけ見ると比較的高い採択率だと思われたのではないでしょうか?

しかし、採択されるのは決して簡単なことではありません。採択される可能性を高めるためには、レベルの高い状態で必要書類を提出することが重要です。

補助金申請の書類作成は複雑で難しく、非常に手間がかかります。そのような時に役立つのが「スマート補助金」です。

スマート補助金では、国から募集されている様々な補助金を簡単に検索し、内容を細かく調べることができます。情報収集だけでなく、実際に申請したい補助金についてLINEで無料の相談が行えます。

事業再構築補助金の申請をどのように進めていけばいいか悩んでいる方は、スマート補助金を利用しましょう。